今回はそうる透さんが普段どんなペダルを使っているのか、そしてそのセッティングはどうなっているのかを紹介していきたいと思います。
「プロのペダルって実際どうなってるの!?どんな設定をするのが正解なの!?」
そんな疑問を持たれている方はたくさんいらっしゃると思います。
何を隠そう、高校生の頃の私がそうでした。
そんな疑問を持って、高校を卒業して上京。
そうる透さんのアシスタントを経験し、一つのドラムの答えを学びました。
その中の一つが、ペダルのセッティングです。
正解が無いからこそ試行錯誤するけれど、正解が何かわならない…
そんな負の連鎖に陥っている方に読んでいただきたい記事の一つです。
さて、そうる透さんはツーバスのイメージがあると思いますが、もちろんワンバスでも演奏をします。
ツーバスの時はシングルペダル ×2個を使用しますが、ワンバスではツインペダルを使います。
(たまにツーバスなのにツインペダルの方もいるので念のため…)
それぞれどのようなセッティングなのか、どんな工夫が施されているのかを細かく解説していきたいと思います!
そうる透さんが使用しているペダルとそのセッティングを公開!:ペダル本体の紹介
そうる透さんはたくさんの種類のペダルを使っているわけではなく、基本的には同じペダルを使い続けています。
しかもそうる透さんのペダルって何やらシートが貼ってあるのをご存知でしょうか?
この記事ではそのシートが何かについても解説していきたいと思います!
はじめにペダル本体の解説から致します。
ツインペダル:アイアンコブラ
そうる透さんが現在メインで使っているツインペダルは、TAMA アイアンコブラ(HP900RSW)を使用しています。
残念ながらこちらは廃盤となってしまい、現行はHP900PWN IRON COBRA POWER GLIDEとなっております。
メインで使っているアイアンコブラは、どうやら2010年頃のモデルだそうです。
かなり長く使われているのがわかります。
そして予備機として使っているのが、HP900PTW IRON COBRA POWER GLIDEです。
こちらは2000年頃に発売されたモデルで、もはやネット上にも情報がほとんどありません。
とにかくそうる透さんは、POWER GLIDEのアイアンコブラを愛用されていますね。
シングルペダル:TAMA Camco
シングルペダルは、TAMA CAMCOを使用しています。
以前はHP10を使っていたのですが、Camcoが国内限定200台販売があった際に入手されたのがキッカケで使用しています。
そうる透さんは、たくさんカスタマイズできるペダルよりも、ビーター角度と長さとスプリングだけ調整できるものであれば問題ないといった考え方をお持ちです。
ただ現在CAMCOは生産・販売されていません。
CAMCOに一番近いペダルはHP50かなと思いますが、価格帯としてはHP200Pがいいと思います。
では次に、ペダルのカスタマイズについてお伝えしたいと思います。
そうる透さんが使用しているペダルとそのセッティングを公開!:ペダルのカスタマイズ
実際のカスタマイズについてのお話ですが、基本的にはビーターとスプリングを標準のTAMA製品を使っていません。
TAMA以前に使用していたペダルがDW製で、その時からスプリングとビーターはDW製を使用されているようです。
ちなみにスプリングとビーターをDW製にしていることについて、TAMAにはしっかり許可をとっているそうです。
それでは実際に使用されている製品も紹介していきたいと思います!
ビーター:SM101
ビーターはDW-SM101を使っています。
私が実際に踏んでみた印象としては、まずはビーターが重いのでパワーがあります。
踏む瞬間の瞬発力や、戻りの反発も程よく使いやすいビーターです。
「それはスプリングの調整次第でしょ?」
と思う方もいらっしゃると思いますが、スプリングの戻り方に遠心力がかかり非常に踏みやすいビーターだと思いました。
使用されているのはプラスチックの面で、バスドラのヘッドと当たることでよりアタックが目立つサウンドになっています。
スプリング:DW-SM025
スプリングも同様DWを使用しており、DW-SM025を使用しています。
ペダルの筋肉ともいえる部分のスプリングですが、これは説明がしにくいです。
ですが、やはり各社個性が出ているとは思います。
私の感想ではありますが、TAMAのスプリングも非常にスムーズに動くため、使いやすい印象はあります。
DWのスプリングは、そこに若干の重さを付けたかのような感覚で、ビーターの重さと非常に合って踏みやすいなと思いました。
ドライブシャフトを切断
TAMAのツインペダルを使われたことがある方ならわかると思いますが、TAMAのドライブシャフトは最短にすることができません。
上の画像の様に、中で干渉するためこれが限界に短い状態なんです。
それをそうる透さんは、ドライブシャフトをグラインダーでカットして短くできるようにしています。
ウレタンシール
そうる透さんはペダルにウレタンのシートを貼っています。
なんでウレタンのシールを貼っているの?
逆に滑りが悪くなってダブル踏みにくくなるんじゃないの?
この疑問は最近になって解消することができました。
僕た務めている会社にこんな商品があります。
柔らかいクッション性のあるウレタンマットの上に立つと、披露が軽減されるというものです。
この考え方でいうと、ペダルのウレタンマットの有り無しで、長時間ペダルを踏んだときの足への負担が軽くなるのだなと思います。
3時間も4時間もドラムを叩く時間があると思います。
そんな過酷な環境を乗り越えるための、物理的な対策の一つと言えるでしょう。
そうる透さんが使用しているペダルとそのセッティングを公開!:細かいセッティング
最後に細かいセッティングをご紹介させていただきます。
ペダルの細かいセッティングについては、継ぎ足しスープのように代々セッティングを受け継いでいます。
具体的なセッティング方法を聞いたわけではなく、アシスタントとしての経験を元に記載致します。
ビーターのセッティング
あまりビーターの長さがわかるような画像を持ち合わせていなくて申し訳ありませんが…
比較的ビーターは長めの設定になっていると思います。
右足のビーターよりも、左足のビーターの方が長くなっています。
ちなみにそうる透さんは左利きです。
上の画像を参考に、長さを整えてみてください。
ビーターの角度
次はビーターの角度です。
こちらも左足の方が角度が深く、右足の方が浅くなっています。
先程も貼りました画像ですが、こちらの画像のビーターの角度のメモリも参照にしてみてください。
スプリングの強さ
最後にスプリングの強さです。
スプリングの強さはメモリーすることができないので、細かい調整が必要です。
スプリングはゆるい状態から徐々に張っていきましょう。
スプリングがパンパンに張った状態は絶対に良くないです。
ペダルに足を置き、かかとを上げてみてください。
その時、ビーターがヘッドから離れてしまった場合は、スプリングが張りすぎです。
1打1打踏み込み、「跳ね返りが遅いな」と感じなくなるまで、少しずつ張っていきましょう。
これが「いわゆる足にペダルが吸い付くようなスムーズさ」だと思います。
この要領でセッティングしていけば、少しずつ理想のペダルに近づくと思います。
失敗談
完全に僕の余談ですが、高校生の頃にツーバスを極めようと「ビーター短め、スプリング強め、角度キツめ」で設定していました。
このセッティングこそがベストのセッティングだと思っていましたが、プレイもいまいちでしたし、足への負担もキツかったと思います。
基本的にスプリングは張りすぎ注意です!
そうる透さんが使用しているペダルとそのセッティングを公開!:まとめ
今回はそうる透さんが使用しているペダルについて解説させていただきました。
DWのビーター・スプリングを重い重いと言いましたが、そうる透さんのペダルは本当に踏みやすいです。
バスドラを鳴らすためには欠かせないペダルですが、自分に合わないものを使っていると、いいプレイができないだけではなくケガにつながる恐れもあります。
こういったプロの機材を知ることで、自分の設定と照らし合わせて最適な設定というのも学べると思います。
是非参考にしてみてください!